阪神競馬場コース紹介
【阪神競馬場コース紹介】
芝内回りコースの1周距離は1689m(Aコース使用時、以下同)と標準的なサイズながら、外回りコースの1周距離は2089mにも及び、右回りの競馬場の中では日本最長で、東京競馬場のそれ(2083.1m)をも上回る広大なコースとなった。
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また、芝・ダートコースの1~2コーナーにはスパイラルカーブを導入。半径が小さいため、ゴチャつく危険性が高かったダートコースの3コーナーも、緩やかなカーブで芝もダーも、全般的にフェアで紛れが生じにくい、すなわち“真の実力”を問われるコースといえる。
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一方で、障害コースは改造工事前と同様、左回りでスタートを切った後、襷(たすき)コースを経て右回りに反転、ゴールを目指していくスタイル。京都の三段跳びに比肩するような“独特の障害”は設置されていないが、いけ垣、水ごう、竹柵、そしてグリーンウォールといったお馴染みの障害が、出走馬たちを待ち構えている。
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コースの起伏に目を向けると、芝の内回りコースでは残り800m地点から、外回りコースでは残り600m地点から、それぞれ直線の半ばにかけて緩やかな下り勾配が設けられており、“阪神名物”の上り坂に繋がるというレイアウト。
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この上り坂は高低差こそ1.8mながら、勾配は1.5%と中山競馬場の急坂(勾配2.03%)に比べても遜色はなく、軽快に飛ばしてきた逃げ、先行馬が坂で失速するシーンもしばしば見受けられる。ゴール前に待ち受ける最後の難所として、レースにアクセントを加えている。
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長いバックストレッチ、広々とした3~4コーナーを経て迎える外回りコースの直線は473.6mと、内回りコースの直線(356.5m)より100m以上も長い。
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加えて前記した急坂も待ち受ける長い直線を騎手たちも意識するためか、外回りを舞台に争われるレースはゆったりとしたペースで流れることが多い。
そんなジョッキー同士の駆け引き、彼らの心理を読んで予想に役立てることも、広大なスケールを誇る阪神競馬場ならではの楽しみといえる。
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